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「インド仏跡巡礼の旅 インド・ショートトリップ」

4日目 12月21(火) ブッダガヤ

今日は移動はない。ゆっくりとブッダガヤ周辺を散策する予定だ。朝もゆっくりと起床し、ホテルにて朝食をとる。朝食後、ホテルの屋上に上がってみると、たくさんの洗濯物が干されてあるが、その向こうにブッダガヤの大塔が見えている。凛とした空気感。清々しい気分の朝だ。

わずかの距離を車にてブッダガヤの大菩提寺まで移動。いかにも寺の門前という雰囲気でたくさんの人と出店で賑わっている。大菩提寺の境内は土足厳禁となっていて、寺の手前で靴を預けることになっている。セキュリティを通って大菩提寺の大塔の前に佇んだ。

いよいよこの聖地まで来たという思いが強く胸に迫ってくる。世界の仏教徒が憧れるこの地にくることができてなんと幸せなことだろうか。そんな思いで大塔の中に足を進めた。

大塔の中は非常に狭く、様々の人種民族の参拝者でごった返している。お釈迦様に一礼をなして、塔を右繞する。大塔を取り巻くように膨大な数のチベット仏教の僧侶が読経を行っていた。

カルマ・カギュ派の高僧がお見えになるということだった。仏足石は、かつて直に触れたようだが、現在はこうしてガラスケースに収まっている。

大塔の裏、菩提樹の下の金剛法座と対面する。ここがまさに釈尊が2500年前に、しずかに瞑想し、お悟りを開かれたその場所だ。

神聖なその場所は柵に囲まれており、特別な場合を除いては立ち入ることはできないが、目の当たりに拝むことはできる。

思い思いに瞑想をしたり、読経を行ったり祈りをささげたりしている。そのなかには、欧米人も出家の形で瞑想を行っている。まさに平和な光景だ。

私もできればここに半日ほど滞在したい気持ちになった。ゆっくりと大塔を右繞して大菩提寺を後にした。

お寺の門前に並ぶ土産物屋に入るが、これまた怪しげな目つきの店員たちがいろいろと勧めてくる。致し方無いので小さな指輪を買って外に出た。K氏はちょっと高級そうな石でできた釈迦苦行像を買うも、それを店員が床に落下。「ノープロブレム」の一言で済まされていた。

門前にはお香やらDVDやらいろいろと売っているのでK君と見て回る。さすがに出店のお香などは安く売ってあった。

その後、尼連禅河(にれんぜんが)を対岸に渡ることに。

乾期なので川の水はすっかり無くなっている。地元の人たちは橋を通らずにまっすぐ河を横切っている。対岸はスジャータ村とよばれるように、苦行後の釈尊に乳粥を供養したスジャータゆかりの遺跡がある。まずはスジャータの旧家があったとされるところにストゥーパがある。隣接して日本語学校という施設があり、子どもたちが学んでいるようだった。こんなに日本人の記帳があるのであなたもおねがいしますと言われるが、きりがないので丁重にお断りする。

しかしながらまわりはきわめてのどかで、対岸の大菩提寺周辺とはまったく異なって、いにしえの風景もまたあまり違ってはいなかったであろうと想像される。下の写真の奥には、前正覚山が見える。

子ども連れの家族が稲の収穫をやっている。田んぼの畦は、立派な生活道路になっていて、どこから来ているのか往来も頻繁にある。

このストゥーパの裏手、尼連禅河側には釈尊に結跏趺坐するための草が供養された小さなお寺というか祠があった。同じ敷地内にはヒンドゥー教の祠等があって、土着の信仰の雰囲気を感じる。

ここから車で10分程の所にスジャータが乳粥を供養した場所がある。

ここにも子どもたちのおそらく私設の青空学校があり子どもたちが集まっていた。裏側にはさきほどと同じようにヒンドゥー教の祠が隣接しているようだった。

子どもたちは、草クリケットをやっていて、ちょうど私たちが田んぼで草野球をしていた様子そのものだったのでなにか懐かしい思いがした。

このあたりはずいぶん貧しいようで人々が住む家も、他地区と比べて土壁の小さなもののように思えた。運搬用として象が使われていることに驚く。

ちょうどお昼近くになったので、ホテルに戻って昼食にする。午後も大きな予定はないので昼寝でもして、3時ぐらいからチベット寺院でも散策することに。部屋をすこしグレードアップしてもらったので、ふかふかのベッドになった。

ブッダガヤ郊外のカルマ・カギュ派の寺院を参拝した後、日本寺に向かう。夕方5時から読経と座禅があるので参加することに。さすがに一歩足を踏み入れると、生け垣や玉砂利が日本の風景を醸し出している。いったいここはどこだろうというような不思議な世界だ。

本堂の中も日本的ではあるが、畳敷きではない。日本人の僧侶が駐在されているようで、お話を伺うとなんと奈良の薬師寺から来られているとのことだ。般若心経と観音経を一緒にあげて、そのあと20分間の座禅を行った。耳元では蚊がぶんぶんとうるさく、下も畳ではないためいまひとつ集中できず、長く感じた。外に出るともうすっかり日が暮れて正面に、ぽっかりと大きな月が出ている。今日は満月だ。

ホテルに戻り、ゆっくり食事。K氏は地元のラム酒のボトルを開けてしまうほどの飲みっぷりだ。K氏部屋に戻るときかに頭をぶつけ出血笑

text by Tsunenori Ito.

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